成功はゴミ箱の中に
紙カップやミルクセーキ用ミキサーのセールスマンであったレイ・クロックは、販売網の拡大のために立ち寄った田舎町で、マクドナルド兄弟の経営するハンバーガーショップの提供するハンバーガーの旨さ、その効率的な運営システムに感銘し、自ら全米にショップ展開をすることを申し出る。
初めは自分が販売するミキサーをマクドナルドのハンバーガーショップに売ることが目的だったが、マクドナルド兄弟が全米チェーン展開することに乗り気でないため、52歳という年齢で自ら経営に乗り出す。
その後は幾多のトラブルを乗り越えて全世界でのチェーン展開を成功させたのだが、それは固い信念を持っていたからこそ成し遂げることができた偉業である。
書籍「成功はゴミ箱の中に」は、こうしたマクドナルドチェーンの成り立ち、レイ・クロックのビジネスに対する考え方が示されており、多くの起業家も教科書としてバイブルとして読んでいるものである。
「成功はゴミ箱の中に」はその前身である、ジョン・F・ラブ著「マクドナルド --わが豊穣の人材」を題材にしたものであるが、ユニクロ会長兼社長の柳井正氏、ソフトバンク社長の孫正義氏が自らの事業の創業前に読んでいて、その経営の指針とした本でもあった。
「成功はゴミ箱の中に」の中には、至高ともいうべき経営の金科玉条が述べられている。
ざっと引用してみる。
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・誰にでも成功を授与するわけではない 成功するためにはガッツと持続力が必要だ。
・特別な経験や才能は必要ない 常識を持ち目標に向かっていく強い信念を持て。
・収入とはレジに入っている現金だけではない 収入とはほかの道から来るものだ。
・金を生むための金を使うことに躊躇しない。その代わり物事は整頓されていて論理的でなければならない。
・競争相手と正々堂々と戦え。
・競争に優越の感情を持って入るな。
・成長速度を落とさないために利益をすべて再投資に回せ。
・出し渋りをするな。他人がいくら儲かるかを気にするな。気にするべきはそれが自分にとって正しい判断かどうかだけだ。
・双方が満足して勝者になれるのなら、これほど結構なことはない。そこにいちいち理由などいらない。
・ビジネスは絵画をペイントするのとは違う。最後の一筆を入れ壁に掛けて楽しむのとは異なるものだ。
・ビジネスは立ち止まったら終わる。常に成長を心掛けよ。
・しかし、だから、その場合は、といった言葉で縛り付けようとしても、それはビジネスの助けにはまったくなっていない。
・思考のスケールが小さいと、その人自身も小さいままで終わる。
・低価格でバリューの高い商品をスピーディかつ効率的に清潔で居心地のよい空間で提供することだ。
・金がすべてを解決するというが、それは間違いだ。金は問題をつくり金の分だけ問題も大きくなり、いつも間違った使い方がされてきた。
・「私の分は?」という考え方しかできない者は、それ以外の考えを持つ人間がいることに気づけない。
・大きなリスクに挑戦するつもりならば、失敗という経験は重要だ。失敗は避けられない。失敗したときは、その経験から学べばよいのだ。
・やり遂げろ
この世界で継続ほど価値のあるものはない。
才能は違う
才能があっても失敗している人はたくさんいる。
天才も違う
恵まれなかった天才はことわざになるほどこの世にいる。
教育も違う
世界には教育を受けた落伍者であふれている。
信念と継続だけが全能である。
・自分の仕事に相手に還元するという姿勢で向かえるのなら人生に打ちのめされることはない。
・誰かに幸福を与えることは不可能だ。唯一できることは その人に幸福を追う自由を与えることだ。幸福とは約束できるものではない。それはどれだけ頑張れたか、その努力によって得られるその人次第のものなのだ。
・寛容性や他人への共感がないとビジネスの現場は回らない。
・いろいろな考え方を知ること。いろいろな現象を分析する能力がなければ経営はできない。
・商売とはモノを買いに来たお客様がいたら売るのが基本中の基本。
・売れる商品とは誰もがまだ作っていなかったもの。また買いたいと思わせるものだ。
・私は金を崇拝したこともないし、金のために働いたこともない。ただ自尊心と達成感のために働いてきた。金は厄介な代物だ。手に入れるより、追いかけているほうがずっと面白い。
どうだろう?
読むと活力が出るし、自分の中の何かが変わった気になるだろう。
大事なのは、変わった気になっただけでなく、それを自分の行動に置き換えて持続させることが必要ということである。
巻末には、ユニクロ会長兼社長の柳井正氏、ソフトバンク社長の孫正義氏の対談も収められている。このお二人の言葉の数々も、さすが!と唸らせるものがある。
プレジデント社 (2007/01)
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ポジティブに人生を導いてくれる本です。
読み応えがあります。深く読み進めば役立ちます。
